中村惠一 K1Press 2020年 15.0×10.7cm 255P
『メールアート研究序説』(2020年K1Press)に関して
中村惠一
1994年に始めたメールアート。はじめは私も何のことやらさっぱりわからずでした。メールアートは、郵便というグローバルなインフラを基盤として活用して行う様々なアート活動であり、全世界にそのネットワークが拡がっています。起源はフルクサスのアーティストであったレイ・ジョンソンです。レイは1962年に「メールアート宣言」を発表してメールアートを始めました。そのネットワークに私は参加したのでした。もとはといえば、元・具体の嶋本昭三にきっかけがありました。彼の書いた本にあったメールアートの紹介を読んで興味を持ち、嶋本に手紙を書いたところからスタートしたのでした。この本では、1994年のメールアート・ネットワークへの参加から2012年に企画支援した藤沢でのメールアート「未来」展まで18年間の私的なメールアート活動、経験を紹介したものでありまして、「研究序説」とタイトルでうたいながら、実際には研究書ではなく、写真も数多く掲載した気軽に読める書籍です。文庫サイズ250ページ余り。全体を14章で構成、そのタイトルの一部を紹介すれば「切手の形をしたアート」「ヴィジュアル・ポエトリー」「エターナル・ネットワーク」「ラバースタンプアート」「アーティスト・トレーディング・カード」などです。なんだか楽しそうでしょう。切手とかトレーディングカードとかラバースタンプですよ、アートなのに。実に自由です。そもそも、自宅の郵便受けにアート作品が直接、ゴロンと届くのです。郵便受けがある日を境にして突然ギャラリーに変わるのです。そうした楽しさを通じて、日本ではあまり紹介されてこなかったメールアートの魅力を紹介するのがこの本の役割です。
メールアートに関わったおかげで、面白い経験を数々させていただきました。本でも紹介しているのですが、以下にその実例を要約的に紹介します。
1. 日本国内のアーティストや詩人を海外経由で紹介される。
・実は多くの日本における友人を海外のメールアーティストに紹介されました。
同様に視覚詩を制作する詩人に関しては全員、海外経由で知りました。
2. 自分が発信したプロジェクトへの参加をリコメンドされる。
・自分が企画して推進しているプロジェクトの拡散スピードが速くて、
だれがもともと企画しているのかわからなくなることもあり、
企画者に「参加したらいいよ」とお誘いが来ました。
3. アンデパンダンすぎて時々びっくりします。
・最初に企画したメールアートプロジェクトには3歳の子供が参加しています。
同時に美術館で個展をするような作家の参加もありました。
・普段通り作品を送っていたら、大きなパッケージが届き、
中から立派なカタログがでてきたりします。
4. 海外展に参加していたらすごい数の展覧会に参加していた。
・ご案内されるままにメールアート展に参加していたら
海外でのグループ展への参加は500を超えていました。
5. 成田から大使館員が電話?
・成田空港に着いたメールアーティストが
せっかく日本に来たからと会いたがることがあり、
大使館員が私の電話番号を調べて電話して来るということがありました。
・それがご縁でNIPAF(日本国際パフォーマンスアート・フェスティバル)に
初めて伺い、見る側だったのですが、
2020年3月にはついに演じる側で初参加しました。
このように不思議な糸で結ばれてつがってしまうアートがメールアートです。その不思議な経験を文章と写真によって楽しくご紹介しています。ぜひ手にとっていただきたいと思います。
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